ハートランドの「のみのみくいくい」

信州の酒を勝手に応援する連合会

黄桃「ワッサー」。

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「ワッサー」だけ聞いたら何の事やら判りませぬ。(笑)
北信(長野県北部)で最近栽培されている黄桃です。

スーパーや果物屋にある「生食用の桃」ってほとんどが白桃です。
この辺りで多く栽培されているのは「川中島白桃」「川中島白鳳」「あかつき」ですかね。
 (地元でも、良品は大変に高価です)
それに対し、生食用として全国で生産されている黄桃が「黄金桃(おうごんとう)」です。
 (欧州では黄桃が主流だそうですが、日本では缶詰のイメージが強いですね。)
しかし、「ワッサー」はそれとは違う系統の黄桃です。


では試食してみましょう。
これは中野市の直売所にて購入したヤツです。(ちょっと小振りかな?)
外観はもう真っ赤です。赤を通り越して黒っぽい位です。
色の薄い所を見ると、皮の地色は黄色っぽい感じですね。
表面にはびっしりとうぶ毛が生えています。

切ってみると結構硬い感じがします。
櫛形に切った果肉を、実から外そうとしますがなかなか外れません。
種と果肉が密着している感じです。
この時、一切れを外すべく、やや強めにつかんだのですが、実が硬いせいかあまりつぶれませんでした。
果肉は黄色く、真っ赤な皮とのコントラストが美しいです。

食べてみます。
う~ん、これは硬い!
カリカリ系の桃です。
皮が剥がしづらいので、皮ごと食べる感じになります。
 (または包丁で皮を剥いて下さい。)
安いヤツなので、味は何とも言えませんが、やや甘で酸味ありかなあ。

驚いたのは、果汁が垂れないことです。
1個を丸かじりしましたが、2~3滴しか果汁が垂れなかったです!
桃として、これはあり得ない~!!(笑)
もしかして、硬い果肉と関連があるのでしょうかねえ。

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この桃は、長野市の隣、須坂市・中村渡さんの農園で発見されました。
農園では「山根白桃」と「水野ネクタリン」が一緒に植えてあり、自然交配した実が出来たらしいです。
その実の種を植え、選抜したのが「ワッサー」だそうです。
ちなみに「ワッサー」とは、中村さんの子供の時のあだ名らしいです。(笑)

なお「ワッサークィーン」というモノもありますが、品種は一緒です。
では、この「ワッサークィーン」とは何か?
これは品種名ではなく、須坂・丸印農園の登録商標だそーです。
 (登録商標で確認しましたが、果実、酒、菓子・パンで登録されてました。)
よって他の業者は使用NG。(笑)
直売所と言えど、使っちゃマヅイのよん。(笑)