ハートランドの「のみのみくいくい」

信州の酒を勝手に応援する連合会

長野の酒メッセ2012。(2012.10.18木)

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そんなワケで行って参りました!
長野駅前のホテルで開催された本場所、『長野の酒メッセ2012』!
 
 
今年は NSM70蔵 酒ヘビーローテーション ・・・だそーです。
NSMとは「長野・酒・メッセ」なんだとか!
はい、AKBのパクリ・・・までは申しませんが、スゲー「ベタ」なタイトルです。
こんなベタなのを掲げてイベントをなさるとは、ナカナカにイイ度胸です!(笑)
 
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例年なら開場する14時に合わせて来るのですが、今年は特別セミナーに参加するため13時前に到着!
デザイナーにして居酒屋研究家の太田和彦さんの講演を聴きたかったのです!
 
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太田和彦氏・講演会@長野の酒メッセ2012。
「日本の居酒屋を歩く」
 
太田さん、ご実家は松本にあるとか。
キャリアのスタートは資生堂宣伝部で、当時は銀座・青山・六本木辺りの先端的な新しいお店に通っていた。
新しいものに触れ、刺激を受けるために飲んでいた。
何を飲んでいたとかどうやって払っていたかはよく覚えていない。
 
40代になり、月島『岸田屋』という居酒屋のあまりの古さに冷やかし半分で入った。
飲んでいる内に、その流行から取り残されたような良さに気付き、味わって酒を飲む事を覚えた。
これが切っ掛けで「居酒屋研究会」を立ち上げ、居酒屋に行ってその店の良さを見つけるという活動を始めた。
会報を作って配っていたら、椎名誠さんが気に入ってくれて定期購読者の第1号になった。
この活動が「地酒ブーム」(日本酒の復興)に重なり、会報が雑誌連載になり、「本業」・・・になっていった。
 
全国の居酒屋を回り、文章にしている内に20~30冊の本が出た。
ご自身の代表作として『居酒屋味酒覧(ミシュラン)』を挙げられた。
1冊に170軒くらい載っているそーである。
4年に1度改訂版を出しており、2012年の第3版では新しい店を50店くらい入れたらしい。
 
ある町に行ったら、その町の古い居酒屋に行くと、その町がよく解かるようになる。
昔にぎやかだったエリアで、一軒家の家族経営のお店・・・は入ってみる価値がある。
常連がいて、家業として代々長く続いているお店は間違いが無い。
 
沢山の居酒屋がある中で ”良い居酒屋”、つまり「もう一度行こうと思う店」に出会う確率は25%くらい。
その中で「常連になりたい店」は、またその25%くらい。
その中で「その近所に引っ越したい店」は、またまた25%くらい・・・とか。(笑)
ちなみに『居酒屋味酒覧』は、「常連になりたい店」レベルのお店を集めたそうです。(笑)
 
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北海道はビールが美味い。
そして炉端焼きと一升壜丸ごとのお燗である。
熱燗をキューっとやるのがイイ。
寒い土地なので、「火」が見えるのがもてなしであり、温かさが大事である。
東北はしょっぱい漬物で時間をかけて飲む。
 
東京は「一杯飲みに行かないか」、大阪は「美味いものでも食いに行かへんか」と言う。
ある意味、東京はウンチク好きで売りやすい。
大阪は実力本位、価格本位で味にうるさい。
今まで大阪は灘の大メーカーの酒しかなかったから、美味い酒を飲ませると素直に飲んでくれる。
逆に言うと「ブランド」「ラベル」では飲まない。
実力本位、価格本位です。
 
『長野の酒メッセ』は今回初めて来たけど、なかなかスゴイです。
もっと早く来ればよかった。(笑)(ヨイショ!)
 
『居酒屋味酒覧』の新版を出すため、震災以後の東北の居酒屋を回った。
気仙沼の名店『福よし』さんは震災の津波で消失したが、今年の8月に復活された。
釜石の『飲兵衛(のんべえ)横丁』も復活した。
一杯飲んで力をもらう・・・みたいな事がある。
こんな時はやはり日本酒、一升壜が似合う。
 
震災直後、東京中野の大衆居酒屋に行ったら、お店は満員だったけどしーんとしていた。
皆さん、小さな声で挨拶しながら飲んでいた。
人の顔が見たくて、人に会いたくて居酒屋に行くのではないか。
阪神大震災の時、長田区で小さな居酒屋を開いた方がいらっしゃったとか。
こんな時だからと、良い酒を揃え、安く飲ませたお店だった。
 
今回、東京の居酒屋は反応が良くて、震災直後から支援に動いたとか。
特に「東北の酒を飲んで支援」をした。
 
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●パネルディスカッション
若葉会会長の、「水尾」の飯山市・田中酒造店、田中社長。
酒販店代表
高野総本店、高野社長。
 
 
 
 
 
 
 
・高野
もう一度行きたいお店になるための共通点は何か。
 
・太田
共通点は、「いい酒、いい人、いいサカナ(肴?、魚?)」である。
店の主人・女将・お客のバランスがいいお店。
昔は酒に無頓着な店が多かったが、今は銘酒居酒屋に変化していった。
これは酒販店が酒を探して居酒屋に紹介していったからだ。
今は日本酒をよく勉強しているお店がウケる。
一升壜を並べるのではなく、店の主人がお蔵を巡っている。
最近の傾向はフレッシュな生酒で酸が高いヤツ。
白ワインみたいなの大半らしいです
 
人柄が一番。
その人に会いに行くお店、それに歴史が加われば盤石である。
飲兵衛は保守的なので、常連客がマンネリの料理を注文する店はベスト。
 
信州の居酒屋は商売っ気がない。
講釈をこきたがる。
店を休んで、いい店に行って勉強せい!
太田さん、全日空の日本酒アドバイザーもしているそうだ。
現場の居酒屋で人気の動向を見る。
酒販店で傾向を教えてもらうのもいい。

・田中
居酒屋での日本酒の演出の仕方を何か教えてほしい。
 
・太田
造りは酒質が上がって来ていて全く問題ないし楽しみである。
雑誌で居酒屋特集をやると売れるらしい。
造り手として出来るのはラベルである。
ダサいのはダメ!

結婚式の披露宴で、ワインとかの他の酒と並べて見劣りしないラベルを作らないと貧相だ。
ヘタウマな筆文字のラベルではいけない。
まるで浴衣にスリッパで結婚式に来ているみたいになる。
昔のラベルは化石だが、古いのを復刻し、懐かしさを入れると愛着を持ってもらえる。
新しく繁盛している居酒屋は、ちょっとボロに作るといいらしい。
新しいモノ、ピカピカなモノに対する反発か?
ラベルは人の温もり、つながりを感じさせるものがいい。
また一升壜がずらりと並ぶ中、ぱっと判る目立つラベルでないといけない。
 
酒も人々の嗜好の変化が来る。
十四代」は(まだ人気あるが)最近ささやかれなくなった。
夏でも燗酒を飲むようになった。
燗酒だと杯や徳利も復活してくると思われる。
居酒屋も勉強しているが、日本中回れるワケではないので酒販店が大事である。(ヨイショ)
一杯めはちょっと高くても良い酒を飲む。(酔っ払ってしまえば、安い酒でも問題ない)
宮城県が「純米酒宣言」をしたのは良いこと。
 
・田中
昭和35年くらいまで信州は越後より酒を多く出荷していた。
酒が売れた時は燗で飲んでいた。
 
・太田
升酒の「もっきり」は、粋に飲まないといけない。
サービス品なんだから早く片付けなくてはいけない。
燗酒で差しつ差されつ、するのはイイ。
会話が途切れた時に酒を注ぐのはいいものだ。
夫婦喧嘩した時でも、ちょっと注いで注ぎ返してあげると気持ちが通じるのではないか。
(14時過ぎ終了。)
(この後は著書の即売&サイン会でした。)
 
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講演会が終わったので、ダッシュで3Fの会場へ!
キャプションは後で付けます!(笑)
 
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